CLOSE TO THE STRAIGHT EDGE

formally known?? as ANGLER ON THE HILL

大友良英 ダブル・オーケストラ"ENSEMBLES 2010"プレイベント@浅草アサヒ・アートスクエア

7時起床。結局3時間程の浅い眠りのみで活動開始。12時浅草。浅草駅でテナーを持った青年と同じ目的地であることを確認し会場まで探り探りの話をしながら。相当久々の浅草だがこんなところだったか?以前来た時の記憶はまったく残っていない。大きな川―隅田川―があり朱塗りの欄干の吾妻橋を渡り…いいところだな…金色のうんこを頭に載せた見慣れた黒いハコに入る。首都高から眺めることは何度もあったが、真下に来ると意外と小さく思える金色のうんこ。エレベーターを上がるとエレベーターホールは満員、まだセッティングが完了していないようで満員のエレベーターホールで所在ない。見た感じ管が多い。ようやっとホール内に通され指示を待つ。意外と狭い空間、そしてトイレがショッキング。それぞれ配置されはじめる、セクションごと、擦弦系はおもっていたよりも少ないヴァイオリンは俺含め4人くらい、管や打と比べ大きな音を出しにくいので最前の配置。ちなみに隣には何と一般公募で参加の憧れの方が…終始告白できない男子みたいな感じ*1。楽譜、といってもイラストとその指示に関する簡単な説明がいくつかという紙1枚、が配られる。リハで実際に演奏しながらそのコマンドを覚える。リハの時点で相当神経を使うがしかし相当楽しい。そんな感じで数時間のリハを終え、開園時間まで結構時間があるので遅めの昼食、一人浅草の町を散策、と行きたいところだったがそんなに時間があるわけでもなく浅草に不案内で何となくどこにも行けない感覚になってしまいtwitterを見るとK夫妻が浅草にいるようなのでコンタクト。東武の駅前で呂律の回っていないマンション展示の呼び込みとわけのわからん署名を集めようとしてうまくいっていない青年を交互に眺め暗澹たる気持ちで待ち人。背中に何かを感じたので確認しようとしているところにお二人が現れる、果たしてその違和感は鳩糞であった、とても悲しい気分にK妻ちゃんの「うんがついてる」というベタベタなフォローに救われる。駅ナカとの境目が曖昧な松屋のレイトーいやトイレで鳩糞を落とし気分も落ち着いたところで、会場方面へ戻り、会場傍のフェーカーいやカフェで時間まで、途中自然淘汰ス松本ことAが合流。開場時間になったので戻る。黒いハコの縁にできた当日待ちの列はとても奇妙だ、その中にI。客席は黒い座布団が散りばめられていて演者の目の前までいるので少し緊張してくる。YやNも来ている。本番は休憩を挟んだ2セット、そして肝心の演奏が始まるが正直詳細あまり覚えていませぬ。断片的に印象的だったことを書きます。
隣のあの方はやはりあらゆる場面で流石の貫録、真横でその演奏を聴ける感動、同じセクションの意識、弦だけのアンサンブルなどあらゆる場面で緊張と興奮と喜びが綯交ぜになってそれが良くも悪くも僕個人の演奏に反映されていたように思います。個人の話ですがそれもオケの一要素です、誰がどう意図して発生したものでもないですが。面白い。
2つの指揮とオケが*2それぞれ個別に音を発し、時に影響しあいそれがアンサンブルになる瞬間はとてもスリリングでエキサイティングで喜びがブワっと湧き上がる、言い知れない楽しさがありました。
何となくですが指揮者がプレイヤー、オケが一つの楽器、サンプラーのような?しかし制御不能サンプラー、その辺は一般公募のオケというのが重要なポイントだと思うのですが、例えば指揮者の方々のこの人ならこうプレイするだろうという予測が及ばない部分は本当に大きい、そこから制御する側される側と制御できない側されない側という双方真逆の立ち位置が同時に起こるという。これはこのダブルオーケストラの大きな特徴の一つだったように思います。
数名いる指揮者が入れ替わり立ち替わりでの演奏だったのですがそれぞれの解釈や本職からの影響などからそれぞれの指揮スタイルが違ってくるのも面白かった。上にも書いたようにそれが段々となりの指揮やオケに影響受け合い演奏が変化するという云々云々。
そんなわけで演奏前演奏中演奏直後他の人の話を聞いてなどなどもっと色々と考えることはありましたが特に思ったのはこんな感じ。とてもとても楽しかったです。来年の1月、もしまた行われるならば是非また参加したい。今度はコマンドももっと増えてより楽曲性が高まりそうな予感。蛇足ですが今回は実は自分の元来のあるいは準備不足による技術の低さももちろんあったのですが僕の愛器ちゃんが昔からよく起こす本番直前にチューニングが狂い始める*3という困ったハプニングがあり、ポンっとまた緩み始めてしまうのではないかという恐怖がチラついて心なしか音が小さくなってしまったきらいがあったのでそこがちょっと個人的に満足しきれないポイント。頼むぜホントに…。でも些細なことです。ソロっぽいところも何度かあったのでやるときゃやんなきゃだしな。という感じで、本当に楽しかった。終演後一杯目のビールが本当に旨かった。K君も来てくれたのでちょっと話して片づけして撤収。K夫妻、Aと神谷バーで食事、電気ブランを堪能。なぞかけ合戦などして閉店とともに退店、そしてなぞかけ合戦しながら解散。帰宅しても収まらぬ興奮。興奮していると電話がかかってきたのでちょっと話して興奮したまま就寝。

*1:実はその方がいらっしゃることはスケジュールで見て知っていたが、弦がこんなに少なくてしかも自分の隣に、ということまでは流石に想定外

*2:途中指揮者4人の4オケになる場面もありましたが

*3:ちょっと低いかなと思い高くチューニングしようとするとどんどん緩んでいくという…