CLOSE TO THE STRAIGHT EDGE

formally known?? as ANGLER ON THE HILL

Fernando Kabusacki Japan Tour 2011@八丁堀七針

昼外出。浜離宮へ。入園してすぐ空腹を何とかすべくおでんで一杯。不思議な光景ではあるがこれもまた一興。素晴らしい庭園、庭園はテーマパークなんで、趣と憩とアミューズメントが重要だがここは素晴らしいな!海に浮かんでいるようでしかしながら堀に囲まれていて…最近タモリが上陸した上がり場や鴨場、そして池に掛る橋、幾つか築かれた山があったと思うと鬱蒼とした林から広大な野原や花畑まであって。何度でも来たくなる。閉園ギリギリまで堪能し、歩いて八丁堀へ。途中一日のピークをとっくに過ぎて閑散とした築地市場をすり抜ける。八丁堀に辿り着いたが1時間ほどあったのファミレスで時間を潰してから七針へ。話題の七針だが、少し古さを感じさせるビルの地下にある。入口はガラスの折りたたみの扉に防音のカーテンが付いていてそこから階段を下るとやはり狭いが意外と閉塞感の少ないスペースがある。客席には小さな木の折り畳み椅子が並べられている。だいたい30人強くらいのキャパ、立ち見だったらもう少し入るだろうか?内装からドリンクや物販スペース、受付、楽屋も手作り感に溢れているが押しつけがましさも特になく好感が持てる。瓶で渡されるビールも心なしか旨く感じた。
Fernando Kabusacki
久しぶりの来日ということで、ただ個人的には少し前までアルゼンチン音響というものに少し距離を置いていた感があり見るのは初めて。もちろん幾らかの興味はあったので関連CDは何枚か持っているがここ最近は妙にフィットしてきたというか、なので今回の来日は楽しみにしていた。結構たくさんのセッションが企画されていて、個人的にはよりカブサッキの音を感じたいという気持ちが強くこの唯一のソロ公演を選んだ。黄色いレスポールを抱えて登場したカブサッキは人の良さそうなおじさん。出音もこのハコがそうなのかわからんが控えめに控えめにされていく。カッティングやフィンガリング、スイッチの音がよく聞こえる。アンプラグとプラグの狭間を彷徨うかのような大きさの音だがディレイとループ、あるいはカオスパッドミニ、マックなどを操りながらレイヤーを構築していくとその音がジワジワと会場を満たしていく。その気持ちよさにウトウトしだし、このまま寝てしまってもいいなぁと思いながら聴いていると突如爆音でハードなフレーズを掻き鳴らしたり、あるいはギターシンセによる巧みなアンサンブルを聞かせたりと結局寝かせない。最初から最後までマジカルな音世界に包まれて幸せな気持ちになった。
Fernando Kabusacki+勝井祐二
今日は元々ソロ公演だったのだけど急遽決まった勝井さんとのセッション。ソロを見に来たわけだけどこの人の活動からしてセッションも見てみたいと思ってはいたので渡りに船、しかも勝井さんとのデュオです。ソロと比べると全体的な音の変化をあまり出さずにさらに緩やかにアンビエントな空間を作っていくという感じで、ただお互いの音を聞きながらなので一人では出てこない大きなうねりが生じてそれが面白い。時折やはり激しくなるカブサッキとそれに反応して屈み込みカチカチとエフェクターを操作しまくって激しい音を出す勝井さん、激しい音を出す時の姿勢がROVOなどと対称的で面白い。アンコールは再び二人でのセッションだが今度は二人のアンビエントなセッションから美しい旋律が浮かび上がってくるものでそれはそれは溜息ものだった。ん〜素晴らしい。
というわけで幸せな気持ちで東京駅まで歩いて、電車に乗って帰りました。出がけに届いていたAmaを開封して聞かずに就寝。

Pilgrimage

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