CLOSE TO THE STRAIGHT EDGE

formally known?? as ANGLER ON THE HILL

今日という日をどんな気持ちで迎えようか。
朝、妻に今日自宅でではあるがBerryz工房最後のコンサートを見ることを宣言して送り出した。彼女はある面では非常に気の合う友達であるが、ある面では趣味嗜好がまったく違う他人である。当然である。しかしながら、お互いを尊重しあい生活を共にする伴侶であるから、自分が彼女の理解の難しい領域へ没入してしまっている場面に出くわした時に失望してほしくないという気持ちが強く、彼女が今日帰宅した時に自分がどういう状態かを予め伝える必要があった。前述のように彼女は僕のアイドルを楽しむ、応援するという嗜好に対して認めてはいる(ハズ)が理解はしていないというのはわかっている。理解してほしいとは思うが強要はしない。これは自分の中で律していたこと。それがいつからか不可侵領域のようにもなっていて妻の前ではアイドルの話は自然としないようになっていた。だからこそ今日、自分がどういう風になるかということを伝えるのは少し勇気が要った。反応は想定どおりだったが自分の中での一つのステップとして必要だった。(それでも伝えるきっかけは妻が作った。浮かない顔を悟られたのだ。いつもそうだ。)今日は最高の日にしよう。
昼までは昨日と同じように録画したスッペシャルを見る。彼女達がこうやって和気藹々とカメラの前ではしゃぐのもこれが最後。最後の最後で知らなかった面が現れたりと最後まで楽しませてくれる。そのスッペシャルの録画を見終わると落ち着かない。しばらくCDを一枚一枚遡って聴いてみたりもするのだが、しばらくして辛くなってしまった。そうこうしているうちに昼になったのでサクっと昼食を拵え、家事をしたりする。今日は18時までには夕食を作り終えてなければならない。お風呂も洗わなければならない。落ち着かない時間もそうしているとすぐに過ぎていくから不思議だ。前の番組であるジュビロ磐田清水エスパルスの試合をBGMにすべてを済まし、準備万端。開演前から少しずつお酒を飲み始める。
しかし晴れ女集団のBerryzの最後が思わしくない天気なのはどういうことだろうか、現地はグッズ列が1200人、何時間も寒空の下待たされるのはさぞ辛かろう。だとすると今回の選択は正しかったのかもしれない。そもそも火曜日にこのラストコンサートが行われることが決まって立ち会えないのか、まあ仕方ないか、と諦めたのだった。ところが偶然休みを充てられそれならば何とかして立ち会わなければならない、と思い立つ。武道館はとてもじゃないが出せる額ではない。ライヴビューイングも思ったよりもするし、、、と思っていたらこのスカパーでの生中継がある、ということだった。かつてのあの会場の雰囲気を最後に味わいたいという気持ちもあるが、次の日からのことを考えるとやはり自宅で鑑賞があっているのかもしれない。
テレビの映像が武道館に切り替わると思ったよりも映像が綺麗だった。Juice=JuiceのOAの途中から始まり、長いBerryz行くべぇ!コールの後暗転した時のあの昂揚感、そして照らし出されるステージに登場した彼女達の何かを悟ったような表情に胸を打たれ泣き崩れてしまった。コンサートの内容はそれはもう僕が好きだったBerryz工房が凝縮された本当に素晴らしいパフォーマンスだった。冒頭とアンコールこそ泣きっぱなしだったけれど途中はとにかく楽しんだ。数時間後にはもう彼女達はステージから降りて、二度とではないにしても7人揃って僕の前に表れることは当分はないということを想像する余地はまったくなかった。
ダブルアンコールのコールの時妻が帰宅して、真っ暗な部屋でたった一人涙するおじさんを見てやっぱり少し引いていた。コンサートが終わった後、喪失感に沈む暇もなく、引いた後茶化したりする彼女の存在が小憎らしくもとても有り難かった。独身時代、何か楽しいこと、例えば旅行とかライヴとか終わって一人帰った時に家族の存在がとても有り難かったように、誰かと暮らすというのはこういうことなのだ。そういえば、ここ最近何か楽しい事があった後のロス状態をあまり体験していないというのはやはり彼女の存在があるからなのだ。
それでも終わった後には寂しさの萌芽を感じる。恐らく時間をかけて実感していくのだろう。彼女達を追いかけた数年間、僕は2006年頃から本格的にハマったので十年弱、本当に楽しかったし、絶望してもBerryzの歌があったからこそ立っていられた時もある。それがあったから絆が深まった友人や、それがきっかけで出会った友人もいて、今の仕事をしているのも少なからず彼女達の影響がある。本当にBerryz工房なしでは生きてゆけなかった大切な時間。佐紀ちゃんが言ったように永久に不滅だし絶対に忘れない。Berryz工房以上のアイドルグループは今後も絶対に現れない。彼女達はまだまだ若い。これから色々なことを経験して、また7人で僕の前に現れた時は精一杯応援したいし、それをずっと待っていようと思う。今はただ、お疲れ様、そして、本当にありがとう!Berryz最高!とゆいたいです