CLOSE TO THE STRAIGHT EDGE

formally known?? as ANGLER ON THE HILL

サンセット・ノーツ

サンセット・ノーツ

好きなギタリストは?と訊かれると思い浮かぶのがこの人。もともとはゆらゆら帝国の客演で知った人だが、実はジャパニーズ・サイケでこの人無視しては通れないほどの重要人物だっす。眼球の裏を冷たく焼くようなアームプレイが一番の特徴と言ってはそのプレイの魅力を半減させてしまうようでナンですが、とにかくちょっとでもサイケデリック・ロックが好き、ということを思っている人で栗原ミチオを知らなければとりあえず何でもいいから体験してみてください。WHITE HEAVEN、The Stars、Ghost、Ha-Za-Ma、YBO2ゆらゆら帝国でもいいし、なんならいきなりこのソロアルバムでも良いかもしれませんが、これはアームプレイ抑え目なのでやっぱり他のものから聞くのをオススメします。ちなみに僕はゆらゆら帝国のシングル「ゆらゆら帝国で考え中」の三曲目「パイオニア」(ちなみにこの曲はキャプテントリップ盤にも入っているので割と古い曲のようです)で洗礼を受けました。で、このソロアルバムですが、歌うわけでも(朝生愛の歌2曲アリ)、色々なパートをこなすわけでもなく、栗原ミチオ節ともいえるアームプレイが此処彼処で炸裂する、というわけでもなく、なんとも不思議なアルバムです。ジャケも地味だし。しかし、タイトルのサンセット・ノーツという夕焼けの記録と言う明確なコンセプトの元に制作されたアルバムであることは明らかで、秋の、寒くなり始めた頃の日が傾き始めた時間帯に聴くととてもしっくりくる優しく暖かい素敵なアルバムです。ひっそりと永く聴いていけそうな一枚。それにしても、ソロの第一弾でこんなアルバムを作ってしまう栗原ミチオという人はやっぱりどうして謎めいた存在なわけです。