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on button down、現
KARENのアチコさんの歌に
石橋英子さんのピアノ伴奏。
マルチプレイヤーの石橋さんはここではピアノだけしか弾いてません。あくまで歌に焦点をあてて、ということでしょう、特に日本の歌のメロディの豊かさを表現しようとしているのか赤とんぼを歌ったりもします。後は
豊田道倫、そして英子さんのソロ曲のカヴァーとオリジナル数曲によって構成されています。これは日本以外では生まれ得ない歌のアルバムでしょう。赤とんぼというと、秋の夕暮れ、このアルバムが出たのが3月なのでどうも時期外れ感を否定できずに結局秋になるまでまともに聴かなかったアルバムです。やはり季節を選ぶアルバムってのはあるんでして、同じく秋を思い出させるといえば
ふちがみとふなとカルテットの『博学と無学』、あの暖かくしかし同時に凍える感じ、秋の微妙な空気です、春夏冬の音楽は割かし多いですが、秋の･･･となるとなかなか思い浮かばない、という意味では大切にしたい一枚です。夜が長くなり、遊び足りないのか暗くなってもまだ遊ぶ子供達を急かすような印象のアチコさんの歌はオンボとはまた違った顔を見せていてそれが心を打ちます。そして英子さんのピアノもあの不安を煽るような妙な、しかしとても美しいメロディでアチコさんの歌に寄り沿っていて素敵です。
