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formally known?? as ANGLER ON THE HILL

Asa-chang&巡礼/つぎねぷ

つぎねぷ

つぎねぷ

巡礼の音楽を幾つかの単語で表すとすれば、タブラとチョップと歌謡曲。そういう偏見を持って聴くと「12節」なんかはまったく意図がわからない。口タブラなんかを多用するあたりを見ると何かの楽譜だったりするのかななんて思ったりもする。巡礼のファーストはトラットリアから出たのだったが、そもそも実験的なこと、難しいことでなくこういうことを音楽としてやってみてパッケージしたら、という姿勢、これが巡礼の意味のわからんところの面白さではないかと思うし、そういうきっかけで始まったプロジェクトではないかと思っているのだけれど、最初の「簡単に言うと」の行には+αとしてレイ・ハラカミやイナタいホーンなんかが内包されていて、その「簡単に言うと」が定着し始めるのがこの『つぎねぷ』というアルバムではないかと思ったのです。思ったのですと書いて次の『みんなのジュンレイ』を思い浮かべるとやっぱり当てはまる部分もあるけど収まらない部分も新たに生まれていたりして、その収まらない部分は「12節」もそうだけどその常に付き纏う部分が巡礼の面白みで、当てはまる部分が巡礼の枠組み或いは輪郭或いはイメージ・・・とどう表現しようとしても語弊があるが、まぁそもそも巡礼の音楽について何か言おうとするとき語弊以外が存在するとも思えないが、とにかく痛快さと収まりの悪さが同居するのが巡礼ではないか、と断言させそうで結局させないひどく気味と後味の悪い、それが巡礼。の中毒性。誰かこう、この着地できないこそばゆさを文章にしてはくれないものか。