CLOSE TO THE STRAIGHT EDGE

formally known?? as ANGLER ON THE HILL

FUJIROCKFESTIVAL'11中日

本日はロンサムスタート。
ロンサムストリングス&中村まり
これは本当に楽しみにしていたライヴ。ロンサムも中村まりも双方ともずっと気になっていながらCDもライヴも体験していないがこの組み合わせでのライヴが初体験となるのはとても贅沢だなぁ。桜井さんがいつになく饒舌。言わずもがなではあるが弦楽器のみで紡ぎあげられるアンサンブルにまりさんの貫録すら漂う歌声、豊饒な音楽に酔い痴れます。原さんの歌も良かったな。これはCDも買いですな。あっという間のステージでした。
あらかじめ決められた恋人たちへ
あら恋は2度目だけれど初めて見たときの驚きみたいなものはあまりなかったかな。ノイズが減ったような…。クリテツさんのピアニカの赤さが眩しかった。ラジカセのラジオを飛ばすのも面白かったけれどちょっと気分ではなかったので早々に移動。
BEST COAST
これがまったくの期待外れで何が良いのかまったくわからなかった…ありきたりのギターロックにしか聞こえなかった。マーキーの後ろの方で聴いたのが良くなかったか?
RA RA RIOT
こちらは思っていたよりも良かった。メンバーにヴァイオリンとチェロのメンバーがいてその響きもしっかりとバンドの音に組み込まれていてとてもポップな音に仕上がっていた。
BATTLES
前回のフジぶりのBATTLES。何度かの来日をスルーしてたらタイが辞めてしまって、正直3人でのバトルズを見るのは楽しみだった。新譜とタイの新しいソロ作を聴いて色々と思うところがあり、この残ったハードコア男3人が3人でのライヴ力をどのように積みなおしていくのかとても気になっていたから前回の来日の一部での不評はまったく気にせずにライヴに臨む。あの人がグリーンの泥は耐えかねるというので一人でモッシュピット付近まで。行ってみて端を伝っていけば泥被害は殆ど受けずに済むことがわかった。ただし宅を挟んで反対側に抜けるのが難しく次のアクトへ向かうために設定した待ち合わせ場所まで遠回りで行く羽目になる。ライヴ後の話。して、ライヴ。右からイアン、ジョン、デイヴという並び、イアンはハの字に設置したキーボードを弾きながらギターをタッピングというスタイル。いつから生やしているのか、口髭が妙に似合っている。ジョンは相変わらずシンバルの位置が高く、デイヴはギターベースを持ちかえながら足元の機材をいじったりする。ジョンの後ろに設置された二枚の電光パネルがあり、ヴィジョンになっている。Gloss Drop収録のヴォーカル曲はここにそれぞれが歌っている映像(この為に撮影したと思われる)を映す。これがまだ試行錯誤中なのか映像が出なかったりでイアンが何度も中指を立てる場面があった。そのせいか演奏がズレそうになるところもあったように思い、それを力技で乗り切ったようにも見えた。ちなみにヴォーカル曲はEY∃曲はやらなかった。噂には聴いていたがこれが逆カラオケ、ヴォーカルを弄ることもありそれに合わせて映像もリンクすることもありライヴ感はかなり高く楽しめた。3者の中ではゲイリーニューマンが不気味で印象的だった。そしてなんと一番驚きだったのがAtlasをやったこと、インタビューで以前の曲もやっていくというようなことを言っているのは見たことがあるが、もうセットリストに組み込んでくるのか、と。ちなみにAtlasも逆カラオケ、映像はMirroredのあの鏡部屋。タイが居たころのライヴを考えるとこの曲は逆カラオケでなくてヴォーカルパートを違う楽器でやるとかの方がいいような気もするのだが、それでもAtlasを聴けたのは嬉しかった。そんなわけでBATTLESはこの3人で十分BATTLESだったし、しかもまだまだ進化していけそうな希望も感じた。やっぱりこのバンドが大好きだ。あの人と再び落ち合いヘヴンへ、一人で盛り上がっていたとのことで良かった。
TODD RUNDGREN
湘南飯(釜揚げシラス丼と胡瓜一本漬)を食べながらトッド。朝霧ではブルースばっかで最後にI SAW THE LIGHTやったけど、今回はまるまるトッドのポップワールド。ノリノリで踊りながら歌ったりしているのが微笑ましい。やっぱブルースよりこっちのがいいな。
MARC RIBOT Y LOS CUBANOS POSTIZOS
マーク・リーボゥと偽キューバ楽団、偽キューバってなんでしょうね〜偽って。マーク・リーボゥもずっと気になっているギタリストではありますがいまいち全貌の掴めない人。CDも何枚か持っていてカッコいいギターを弾く人というのはわかってるんだけど。というわけでワクワクしながら見に来たところ、実にグルーヴィーなキューバ風音楽が展開されている。コンガボンゴとティンバレスを打ち乱すパーカッションとドラムの掛け合いなんかかなりスリリングだしマークがいなくてもこれはかなり楽しい。しかしながら丁寧に演奏していたと思ったら急にブチ切れた音をマークのギターが鳴らすと空気が一気に緊張し鳥肌が立つ。相当カッコイイ!!!外国人のちっちゃい子供が肩車されながらノリノリで踊っていて可愛かった。これは間違いなく今回のベストアクト候補でしょー。と踊りまくっていたら首にかけていたタオルがオレンジの泥水に落ちてしまっているのに気付いた。テンションが一気に下がった。でもライヴは素晴らしかった。
CONGOTRONICS vs ROCKERS
マークリーボウの興奮を冷ますような長いセットチェンジの間(タオルの件で半ば冷めてはいるのだけれどT_T)に奇跡的に泥が踏み固められたポイントを見つけそこで待機。サウンドチェックの時点でかなり熱いドラムバトルが展開されたりして冷めようとしていたテンションも否応なく上がってくる。そしてサウンドチェックが終わると、メンバーが多いので一度捌けることもなく全員揃って徐に演奏が始まる。ちなみにCONGOTRONICSはKONONO N°1とKASAI ALLSTARS、ROCKERSDEERHOOFJuana Molina、SKELETONSのMatt、WILDBIRDS & PEACEDRUMS、そしてこのプロジェクトの仕掛け人であるVINCENT KENISもベースあるいはギターで参加。KONONOは電気リケンベが二人、ドラム、コンガの4人、KASAIは大きな台形の木製スリットドラム&ヴォーカルの猿みたいなおじさん、ヴォーカル&ダンスのおばちゃん、ギター、ジャンベ、巨大マリンババラフォン?)の4人、だったか、思い出す限り、なので総勢17名*1のオーケストラ。序盤からいきなりの猛烈なグルーヴ、CONGOTRONICSが圧倒するかと思えばROCKERSも負けじと応戦、DEERHOOFやJuana、WB&PDの曲もレパートリーに含まれており、特に今回タイムテーブルの都合諦めたDEERHOOFの曲Super Duper Rescue Heads!をしかもスペシャルなアレンジで聴けた時は感動した。あの猛烈なグルーヴの渦からDEERHOOFのメロディが湧き出た瞬間は今思い出してもグッとくる。そして普段のセットからは想像できないほどはしゃぎシャウトするJuanaのお転婆っぷりやMARIAM姐さんの圧倒的な歌声、更にはグレッグとアンドレアスのツインドラム、マットの歌声も渋くSKELETONSでの来日も期待したり、とにかくこれが決してコンゴトロニクス+αでないことをこれでもかと見せつけたROCKERS、そのがっぷり四つはどちらかがどちらかに合わせ埋もれることもなく、しかし相反し浮いたサウンドになることもなく、プレミアムなセットでありながら今後もこのメンバーでの活動、リリースなども期待させるようなとても素晴らしい一つの、しかしあちらこちらで化学反応が起き続けるミラクルなオーケストラであった。アンコールはなしで時間目一杯躍らせる止まないグルーヴは僕らの足腰を破壊し、顔面も破壊するのであった。ライヴ盤とかマジで期待、でこのライヴを見て素晴らしいと思った人は参加メンバーそれぞれの音楽も聴いてどのようにしてああいう音楽になったのかということを確かめてほしいと思う。
寅さん見ようと思ったが思った以上に混んでいたのと途中からであったのでやめにしてそのまま帰幕。

*1:招聘したプランクトンのツイートによると19名、2人足りない???ロッカーズの数え間違いはないだろうからコンゴ側か…