CLOSE TO THE STRAIGHT EDGE

formally known?? as ANGLER ON THE HILL

FUJIROCKFESTIVAL'11最終日

今日こそお風呂に行くというあの人とTHE BLACK ANGELSを絶対に見逃せない僕は綿密な待ち合わせのタイミング会議をした後それぞれ出発。というわけで本日はTHE BLACK ANGELSスタートです。
THE BLACK ANGELS
テキサスから来たサイケグループ。ロッキー・エリクソンとの共演歴もあり、アルバムでジャグを使っているのでライヴでも使うかなぁと思ったがそれはなし。アルバム3枚しか出てないから若いグループだと思うのだけれどもそれなりの貫録があり、基本ロンゲか髭。紅一点がドラムというのも痺れる。その他のパートは流動的でギター、ベース、キーボードを持ち変える。ヴォーカルは基本センターの髭もじゃが取る。音はさながらサイケ博覧会、13thは基本だが、その他にもクラウトあり、ドアーズあり、ビートルズありとポップな顔も覗かせる。レッドマーキーじゃ勿体ない(でも明るいうちならレッドマーキーが妥当とも思うが)と思わせる幻惑のサウンドに昼間っから包まれてとてもいい気分になった。キクチ君が横にスッと現れた。よく見つけたなと思う。一旦外に出て朝ごはんにカレーを食べる。あの人とも無事落ち合い、そのままマーキー。
WARPAINT
女子4人組。ラフトレードからアルバムを出している。ドラムの叩くリズムがちょっと面白いかも、と思った以外はあまり印象に残っていない。途中で抜けオレンジへ。
なぎら健壱&OWN RISK
ちょうど始まったくらいのなぎらのステージへ。ようやっと見えた晴れ間に地面も乾き始めたオレンジコート。ここは沼になるのも早ければ乾くのも早い。スティールギターを含むバンドの渋い演奏をバックになぎらがいい声で歌う。初生なぎらに興奮する。歌と歌の間のMCももはや名人芸でこっちが本業なんじゃないかなと誰もが思っているに違いない。なぎらさん素敵です。インストでキャラバンを演奏したりと多彩なステージ、代表曲「いっぽんでもにんじん」が聴けたのも良かったし、ラスト「夜風に乾杯」は特に素晴らしかった。酒飲め、酒飲め、酒を飲んで忘れろ〜。日差しも3日間で一番強くビールが一番旨かった瞬間。
TINARIWEN
ヘヴンへ。今回のお目当ての一つであるTINARIWEN。前回の来日を見逃して以来いつかまた来てくれるだろうと思って待っていたらフジロックに決まってしまい、これで僕は今年もフジロックに来てしまったのです。ヘヴンのステージには4人の砂漠の戦士が…カッコ良過ぎる…。しかしながらこれは後から知ったのですがリーダーのイブラヒムが来ていなかった模様。女性のコーラスも手拍子もなく(それを意識して僕はあの感じでずっと手拍子していたのだけど、あまり周りが乗ってこなかったな、同じようにしている人も結構いたけど多分同じ感覚なのではないか)ややコンパクトな編成、ではあるのだけれど、それで音が薄くなると思ったらとんでもない、4人でも圧巻のブルーズを展開していた。あのジリジリと編み上げるような独特のグルーヴに酔い痴れる。少し曇り始めていたのだけれどこれが炎天下だったら気分はもう砂漠だろー。ちなみにギター2人(エレキとアコースティック)ベース(この人が左利きで右利き用を弦もそのままに弾いているのがカッコ良かった、時折ギターと交換しても同様だった)もう一人はパーカッションではじめは大きな木の実を半分にしたようなドーム状のヤツ(グーで低音、指に嵌めた硬い何かで高音という感じの、VICTOR DEMEのバンドでも使われていたアレ。ブルキナファソとマリ…あの地方の楽器なのだろう、名前は調べたけれどわかりません…誰か教えて!)を叩き、その後はジャンベメインで。いや〜よかったです。終演後サラームさん最前列に見かけた、やっぱりいらしてました。移動、しようとしたらミヤザワさんとバッタリ会った…が…とっさにシオノさん!と名前を間違えてしまいかなりテンパった。大失態…と少し凹んでグリーンへ。道すがらホワイトのイースタン、踵鳴ると青すぎる空だったかな、聴けた。そしてグリーンの大きすぎるステージで奮闘するのモグワイを横目にオアシスへ、届く轟音を聴きながら昼食。
YMO
バトルズ時と反対側からモッシュピットの後方へ。あまり前に行くと大変だがそれより後ろに行くと泥がヤバいのでこの位置。紫がかった暗めの照明。前方に右から坂本龍一高橋幸宏細野晴臣、後方に右からフェネス、権藤知彦小山田圭吾の6人。当初高田漣のソロもあるし高田漣はいるでしょうと思ったらいなかった。フェネスは最後まで誰だかわからず、背の高い外国人=サーストンムーアという短絡的な考えでずっとサーストンだよアレと言っていたが(本気ではもちろんないけど他に思い浮かばなかったので)後でフェネスという情報を得て妙に納得がいった。セットリストはキャリアからまんべんなくという感じでファーストの曲とライディーン以外を知らない僕はそれ以外の場面でウトウトしてしまうことも。しかしながら知らない曲もどこかで聴いたことがあったり、普通に音としても楽しめた。何より細野さんのベース演奏(ヴァイオリンベースを使用)の御姿がなんとか見えたのが良かったし、ファーストの曲とライディーンの時はやはり最高に楽しかった。初めての生教授も見れたし。演奏終わり移動しようとしているところに泥酔し興奮冷めやらぬつっちーに出会う。そのままCAKEの予定だったがところ天国のライティングに見とれたがる人たちに合わせ聞こえてくるCAKEの演奏を聴きながらお酒を飲みながらグダグダとウィルコまで。
WILCO
いい場所を確保したつもりだったが、もう始まる、というタイミングで尿意を催し(1度行ったにも関わらず、多分飲みすぎか)トイレに並んでいる最中に始まってしまう。用を足し急いで元居た辺りまで人込みを掻き分け戻るも二人を見つけられず埒が明かないのでとりあえず終わりまで一人で楽しむことに。ウィルコはシカゴ音響云々の流れで完全にスルー(多分うたものイラネ的な何となくの感じ)した後まったく触れずに今日ここまで来たわけで、では何故見ようかと思ったのかといえば前回来日の評判の良さ、安く購入したルースファーの音、そして音楽の趣味も少しずつ変わってきているわけでこういったアメリカーナな音への興味というのはどんどん強くなっているし、ちょっとこの機会に見てみようと思った次第、これがやたら良かった。ステージ横一列にギター3ベース1、そして後方に鍵盤とドラムという構えもよく、その弦の絡みや歌心とアンサンブルが突然爆発しそれでも歌は続くという展開やぶち切れてノイズをまき散らすギターなどもとても痛快で、その歌心とノイズ、滋味と洗練のバランスがとても良かった。観客が合唱する場面などもあり、愛されているバンドなのだなぁと実感するとともにその合唱から伝わる幸福感を共有できないことに少し嫉妬を覚えたりもした。僕もこれを機にアルバムを集めて次の来日時には是非合唱したいものだなと思った。アンコールはやらず時間いっぱい(コンゴトロニクスもそうだったか)演奏しとても満ち足りた気分で今回のFUJIの締めとなった。
二人はのざわさん達と合流しPA脇にいたそう、グリーンのミュージックを眺めながらオアシスに移動しご飯を食べてそこらをフラフラしたりしながら今年のFUJIも終わりを迎える。