CLOSE TO THE STRAIGHT EDGE

formally known?? as ANGLER ON THE HILL

ATP & CMP present I'LL BE YOUR MIRROR TOKYO CURATED BY ATP@新木場Studio Coast

昼ホンマ君と待ち合わせイザ新木場へ。今日は待ちに待った日本でのAll Tomorrow's Parties、の姉妹イベントI'LL BE YOUR MIRRORです。開場時間チョイ過ぎくらいに新木場到着。コンビニでビールを買ってまずは景気づけ、そしてコーストへ。既に人で溢れ返った会場、まずはグッズを見る。イベントのTシャツの色が白とグレーしかないので汗かきの僕は自動的に断念。FUCK BUTTONSのTシャツを購入。そして会場内へ。入口すぐのバルコニー入口付近に陣取る。開演直前にノザワさんとケンちゃんと合流。
BOREDOMS
ステージにはドラムサークル。セブンナー見当たらず。上方にどでかいスクリーン、ドラムサークルを真上から移している。ドラムは時計回りにブッチー、ザック、楯川さん、ヨシミ、ヒシャム、ジェレミー。真中にEYEちゃんが立ち、その動きでドラムをコンダクトしているよう。EYEちゃんの動きがトリガーになりドラマーそれぞれがサンプラーのボタンのようだ。それでいて統制されていないフリーな部分が垣間見えることもありそれぞれのドラマーのプレイスタイルがそのシステムを解体する。またEYEちゃんがしゃがむと中高音域のレヴェルをPAでグッと絞り、低音部のうねりと生の音が打音だけ聴こえるようにしたり。照明がそれぞれのドラムをスポットで当てるようになったり、バスドラに色つきのライトを当てることでバスドラの全面が6色に光ったり、それを真上から映すスクリーン演奏がそのまま映像になるというのも面白い。演奏者、パフォーマーでありながらサウンドシステムの機能の一部であるという状態が見ていて色々錯覚させられるようで面白い。セブンナーが登場した頃から思っていることだけどボアはもう新しい音楽をやる、というよりは新しいパフォーマンスを模索しているように思う。見ていて面白いが音自体には然程進化を感じない。ただ、進化を感じないにしてもやはりドラム6台のシンクロ〜混沌〜グルーヴの繰り返しは何度見ても興奮する。
一旦会場の外へ。キクチくんやシオノさん、まっつんと合流。
BORIS
2階への階段に陣取る。with栗原さん。デカいステージに銅鑼も映えますな。しかし2曲目でちょっとVっぽい音になってしまい(噂によるとメジャーアルバムの曲がそんな感じらしい)ちょっと灰野敬二を見に行こうと外に出るも2ndステージは入場規制だそう。せっかくなので遅めの昼食をとる。漏れてくるノイズと絶叫を聴きながらロコモコロコモコ食って中に戻るとBORISがまたカッコよくなってたので浴びた。BORISはドローンだったりヘヴィサイケだったりハードロックだったりワタさんの気だるい歌だったりダークながら色々な側面があるがATPの客層だと2曲目みたいなのは合わないのかもしれない。退出者が結構あった。
AUTOLUX
PA脇階段を陣取る。この人たちは知らなかった。トリオ。ソニックユースヨラテンゴ直系のノイジーなロックからシンセを盛り込んでダンサブルな側面も…と朧気ながら印象を…というのもちょっとしんどくなってきたので座りながら聴いていたのでちょっとウトウトしてしまって、時間が押していたせいかあっという間に終わってしまった(終わらせられた?)のであまり覚えていないのです。カッコいいなとは思いましたが。ちょっと可哀相だなぁ。
FUCK BUTTONS
2008年の来日未遂から2年半(そんなに経ってないな)…ついに初来日のFUCK BUTTONS。割と大き目のテーブルを挟んで向かい合う二人、全然違うけどClusterを思い出した…。基本的にはエレクトリックなノイズドローン、トライバルなリズム、絶叫、なのだがしかしながらこんなにも踊れるライヴだったのか、と驚くほどビートがしっかりあって演奏展開にメリハリがあり、更にはフロアタムを叩きまくるという最近ではよく有りがちなスタイルではあるけれど取って付けた感もなく素直に興奮できた。ただ全体的に音がでかいのでそのタムの音が埋もれてしまっている感は否めないのは少し残念だが横目でPAの動きを見ているとその部分でかなり苦心している様子もあった、PAは音を左右に振ったりとライヴの演出に一役買っていて頼もしかった。セカンドも買おう。
DIRTY THREE
セットチェンジの僅かな間に頑張って寝る。Dirty Threeは前回来日時に見逃して悔しかったので今回かなり楽しみにしていました。ヴァイオリンとギターとドラムのトリオ。ヴァイオリンのwarrenは髭面で怪しい風貌だがかなりひょうきんで曲間に毎回通訳を呼び肩を組んで長めのMCをしたりする。mickの訥々と、しかしながらメロウで流れるようなギター、同じく流麗なjimのドラム。川の流れのように演奏が始まる。warrenもヴァイオリンを小脇に抱え爪弾いていくが構えて一度弓を動かせば何ともドラマチックな光景が目の前に広がる。擦弦の起こす独特なノイズが増幅され大音量で鳴らされ、さらに音をどんどん重ねていく。warrenは演奏しながらドラムに合わせ何度もハイキックを繰り出す。その独特な演奏スタイルがかなりカッコいい。いつしか川の流れは濁流になり感情は渦に巻き込まれていく。これは自分が目標とする音楽の一つであると確信した。
GODSPEED YOU! BKACK EMPEROR
そして今回のヘッドライナーであるGY!BE。ステージにはギター3、ベース2(一人はコントラバスも)、ヴァイオリン、タイコ2の8人。映像もメンバーらしく9人編成か。タイコは片方がドラム、片方がティンパニやスタンディングドラム、グロッケンを演奏していたようだが時々コンバートしていた。後方に移されたスクリーンは2分割されgy!beとしか言えない何ともラディカルでダークな映像が流されていく。演者はただ暗く照らされ目まぐるしく展開するその映像のサウンドトラックに徹しているようでもあるが、演奏がゆっくりゆっくりと激しさを増すと映像とのシンクロ率が高くなり目から耳、そして毛穴までGY!BEで満たされていく。それはもうただただ圧巻としか言いようがなく、スタイルだけでは到底たどり着けない説得力があった。1曲1曲が長く、押して始まったにしても22:30で終演のはずが終わる気配がない。しかしながらこちらも心を完全に支配されているので気付かなかったのだがふっと肩を叩かれ見るとホンマ君がいて、23:20が終電であることを告げられた。時計を見たらば22:40過ぎ、次に演奏する曲を聴き終えたところでタイムリミットだった。まだ演奏しそうな気配ではあったが後ろ髪引かれながらも退出。終電には間に合ったので終電で帰宅。全身ノイズ塗れ、しばらく落ちそうにない。