CLOSE TO THE STRAIGHT EDGE

formally known?? as ANGLER ON THE HILL

ソレイユ

ソレイユ

結局どんなに音楽性の幅広さをみせてもエゴはエゴだなぁと思わせるのは中納良恵という強烈な個性のヴォーカルのなす技と思ってきた。では例えばDoubleFamousでの客演やこだま和文との共演で「これはエゴだなぁ」とそこまで意識することなく聴けたのは何故か、それはエゴをエゴたらしめているのは実は中納良恵のヴォーカルではなく森雅樹の音作りなのだということだ。エゴ節というのがあるとすればあの強烈にスイングするブルージーでアッパーな曲調を指すだろう、ただしエゴのアルバムを聴いているとそういう曲ばかりなわけでは決してなくて非常に音のヴァラエティが豊かである。ここ最近のアルバムを聴いていると特にその懐の深さを実感させられるのだが、その中でもゆったりした曲や音響重視の曲でみせる中納良恵のヴォーカルの表情というものにハっとさせられる。しかしそれもどこかエゴっぽいのはエゴでやってるからなんて当たり前のことだけど、それはやっぱり森雅樹が音を作っているというのが大きいんでない?中納がソロでやってもエゴかといえばそれはそうではなくて、このソロアルバムの一聴、確かにエゴ節を排除したエゴのアルバムという印象がなかったわけでもないが、このソロアルバムでの真摯なヴォーカルを聴いていてそんなことよりも中納良恵という人は本当に歌の上手い人なのだなぁと思う。先述の客演共演で見事にエゴという個性を消して共演者の音の一部になりつつもその曲の惹句となりえたのも彼女の歌の上手さからだろう、エゴラッピンではエゴラッピンの歌を、DoubleFamousではDoubleFamousのヴォーカルに、こだま和文と一緒にピストルオペラを、そしてソロでは自分が歌ってみたい色々な歌を歌ってみたのだろう。そういう自由で気の抜けた中納良恵の純粋に歌手としての素顔を見れるアルバム。同時に森雅樹という人のプロデューサーとしての面白みにも着目させてもくれた。つっても仕事中のながら聴きなんでそこまで集中して聴いてません。なのでどれが向井の曲なのかわかりませんでした。