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formally known?? as ANGLER ON THE HILL

MAALEM MAHJOUB&LES GNAWA DE MARRAKECH/st

マーレム・マフジュブ&ル・グナーワ・ド・マラケシュ

マーレム・マフジュブ&ル・グナーワ・ド・マラケシュ

僕って最近クリッククリックうるさいじゃないですか?別にクリックばっかり気になっているばかりではもちろんなくて、その他にも色々、例えばグナワなんかも気になっているわけです。グナワとはモロッコの宗教的な儀式音楽なのですが、それが大衆音楽へと昇華し、天然トランスなどとも称されグナワをフィーチャーしたフェスティヴァルも行われている、とこないだ読んでた久保田麻琴さんの岩波新書で書かれてありました。それ以外にも今夏来日するTHINK OF ONEとキャンピング・シャアビのキャンピング〜の方とか、個人的に聴きたい聴きたいと思っているアフロビートとグナワと云々というイタリアのZINAとかありまして、とても気になっているキーワードだったわけです。で、ミクスチャーの中の一つとして聴く前に純粋なグナワを体験すべし、とワールドミュージック専門のレコード屋、渋谷は宮益坂のEL SURで色々物色、ミクスチャーや大衆音楽に昇華された後の電化したものもあるらしくとても興味深いですが「純粋なものを」と吟味した結果、資料的な純粋なグナワを記録したもの、純粋に伝統を受け継いだ現在のグナワ、が残りまして、やっぱりいい録音で聴きたいと考え後者、つまりこのマーレム〜を選んだわけです。ちなみにグナワとはどういう音なのか簡単に説明すると、ゲンブリという低くてまろやかな音のする撥弦楽器ゲンブリと金属製の大きめのカスタネットのようなカルカベ*1、そして太鼓と手拍子と歌、という感じです。とてもシンプルな音構成ながらカルカベの強烈なリズム、その訛り、微妙にずれていき合わせてノっていると頭がかき混ぜられる、この辺がトランスと呼ばれるところでしょうか、それとゲンブリの渇きながらもまろやかな旋律が絡み合ってとても心地よいです。

*1:形状としては仏教の法要で用いられるハチのような形、つまりシンバルを小さくしたような、ものによっては円が連なってダンベルのようになっているものもアリ、詳しくは画像検索してみてください